2017年11月24日

VideoPro VPC-HS3 VPC-SH3 レビュー

MEDIAEDGEから発売されているVideoProシリーズの新製品、VPC-HS3とVPC-SH3を買ったのでレビューします。

cv.png

VideoProシリーズはこれまで、入力信号の解像度が変わったり、ケーブルが抜き差しされたりした時に、出力信号が一瞬著しく乱れまくるという症状があり、それによってその先に接続している映像レコーダー等が不具合を起こすという問題がありました。

【VideoPro HDMIスケーラー VPC-HH1レビュー】
http://dtmz.seesaa.net/article/432602747.html
※VPC-HH1だけでなくVPC-MX1でもVPC-HS2でも同様の問題が発生する事を確認済みです。

今回、VPC-HS2,SH2の後継機としてVPC-HS3,SH3が発売された訳なので、この問題がどうなっているかをテストしました。

結論から言うと「直っています」

これまで発生していた不具合は発生せず、入力信号がいかに乱れる事があろうとも、出力信号は設定された解像度の信号を出し続けてくれます。
これなら出力先に映像レコーダー等を接続しても安心でしょう。

因みにVPC-HS3のマニュアルには、「入力が止まっても指定されたファーマットで黒色出力を続けます。」という事がわざわざ記載されているので、実際改良されたのだと思います。(VPC-HS2のマニュアルにはこの文章は記載されていません)

あ、もちろんバイパスモードの時は駄目です。スケーラー機能を通さないといけません。

という訳で、この件に関しては「問題無し!」という事で次の問題の検証に移ります。

旧機種のVPC-HS2には、色変換が怪しくなるという問題もあります。

具体的には、表示している映像内容がちょっと違うだけで、色の変換処理が大雑把になるのか、全体・部分的に暗くなる事があります。

例えば、↓が問題無い状態で、
1_before2.png

↓が問題が発生している状態です。
2_after2.png

単体で見ても分かりづらいと思うので、重ねてみたのが↓です。
3_比較.png

下1/3位のエリアが暗くなっているのが分かるかと思います。
この様に、映像によってはVPC-HS2を通すと暗くなってしまう事があるのです。
(VPC-SH2ではこの問題は発生しませんので、SDI→HDMIではなく、HDMI→SDIの時に発生しているのだと思います)

この症状は他社(RolandやCYP等)の変換器やスケーラー等では発生しません。

ビデオカメラの実写映像だとあまり気になりませんが、PCパワポ映像の様なものだと、この明暗症状が頻繁に発生したりして、結構気になる事があります。

この問題が、VPC-HS3でどうなっているのかをテストしました。

これも結論から言うと「直っています」

VPC-HS2で発生していた明暗症状は発生しません。
VPC-HS3になって色変換の精度が上がっているのかもしれません。

という訳で、リニューアルされたVPC-HS3もVPC-SH3も、これまで発生していた問題が修正されてマトモに使えるものになっています。

VideoProの変換器は、相性問題も少ないですし、USB接続で色々と設定も出来るので、やっとこれで人様にお勧め出来ます。

【2018.6.2追記】
その後、VPC-HS3は色にじみ的に画質が悪い事が判明しましたので、私的にはお勧め出来なくなりました。

詳細はこちら。

・HDMI to SDI変換デバイス画質比較レビュー
http://dtmz.seesaa.net/article/459740266.html
posted by dtmz at 21:20| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月13日

ZOOM H1でラインレベルの音を録る

ご無沙汰しております。
6月に入ってから異様に忙しく、半年近くこのブログも放置しちゃってましたが、ようやっとお仕事が落ち着いたので、またボチボチと更新していく所存です。

さて、以前にも ZOOM H1 に関するレビューを行いました。

「ハンディレコーダー ZOOM H1とTASCAM DR-05を比較する」
http://dtmz.seesaa.net/article/449736319.html

この時はH1とDR-05を比較して、H1の方が良いという結論で。
で、基本的にライン入力には対応してないから、ラインレベルの信号を録音する際には、抵抗入りケーブルを使いましょう。
でも、抵抗入りケーブルを使うと減衰しすぎてH1側の入力ゲインを最大の100にまで上げないといけなくて、それだとS/Nが悪くなるから、iZotope RX等でノイズリダクションしてしまおうという苦肉の策的な事を書きました。

当然ですが、そもそもノイズリダクションなんかしなくても済むS/Nで録音出来る方が理想的な訳ですから、もっと良い方法が無いかと模索した所、RCAアッテネータがあるという事が分かり、それならもうちょっと何とかなるのではと思いまして。

いくつか種類はありますが、比較的入手が用意なRCAアッテネータは以下のものです。

【Victor 減衰用アダプター (2個1組 -10db) AP-122A】
http://amzn.to/2miaTlb

基本的にやっている事は、抵抗入りケーブルと似たような事ですが、抵抗入りケーブルが、-20dB〜-26dB位減衰を行うのに対して、RCAアッテネータは-10dBの減衰を行います。
つまり、減衰はしますが抵抗入りケーブルほど極端な減衰にはなりません。

実際に、抵抗入りケーブルを使った場合と、このアッテネータ(AP-122A)を使った場合とで、どの程度S/Nに違いが出るかをチェックしてみました。

ミキサーの出力レベルメータが、0dBあたりで振れる位にした音を、ZOOM H1に接続(入力ゲインは50に設定)して試しました。

【抵抗無しケーブル】
n1.png

l1.png
↑当然ですが、本来マイク入力にしか対応出来ない様な仕様の入力端子ですから、殆ど「帯」の様にピークオーバしまくりで歪みまくっています。

【抵抗入りケーブル】
n2.png

l2.png
↑これは減衰し過ぎて波形が小さすぎます。
これをノーマライズすると、かなりS/Nが悪い波形になってしまいます。

【アッテネータAP-122A有り接続】
n3.png

l3.png
↑非常に良い塩梅に収録出来ています。これならS/N的にも全く問題無い音質です。

分かりやすい様に、両方とも同じ位の波形レベルになる様にH1の入力ゲインを調整して収録した時の、無音部分のノイズ波形の縦軸表示を最大化すると、これだけの違いがあります。

【↓抵抗入りケーブルの時(H1のゲインは100で適切レベル)】
t1.png


【↓RCAアッテネータを使用した時(H1のゲインは36で適切レベル)】
t2.png

抵抗入りのケーブルを使った場合と比較すると、S/Nが良くなるという事の他に、接続部に起因するガリノイズが発生しにくいというメリットもあります。

抵抗入りケーブルで接続すると、収録レベルが小さくなってしまいますから、必然的にH1の入力ゲインを最大の100まで上げる事になります。
そうすると、H1のステレオミニプラグ入力の接続部が少しグラついたりしただけで、巨大なガリノイズが発生します。

これが、RCAアッテネータ(AP-122A)であれば、ミキサー側でのRCA接続になるので、ステレオミニプラグよりもガッチリとした接続になって、多少グラついてもガリノイズは発生しませんし、仮に発生したとしても、H1の入力ゲインはそんなに上げなくても問題無い(30〜50位で十分)ので、巨大なガリノイズにはなりません。

という訳で良い事づくしのRCAアッテネータ。
ZOOM H1にラインレベルの音を接続して収録する際には超お勧めです。

ZOOMも無責任に「ラインレベルの音も収録出来ます!」なんて無理な事をカタログに記載しないで、この様なRCAアッテネータの使用を推奨すべきだと思えます。

【ZOOM H1/MB】
http://amzn.to/2qn5kmC

posted by dtmz at 09:01| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする