2018年05月15日

ATV AV-5S-BD 評価レビュー

ATV社のAV-5S-BDをレンタルして問題無く使えるかどうかをチェックしたのでブログ記事にしておきます。

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他にも同社から、AV-5S-HS、AV-5S-SH、AV-3-SH、AV-3-HS、AV-3-BDといったモデルが発売されていますが、AV-5S-BDが最上位機種なので、他のモデルも同じ様な挙動をすると思います。

AV-5S-BDはHDMIとSDIを相互変換可能なコンバーターです。
TRSバランス音声の入出力にも対応しています。

仕様的には、VC-1-SCと似ていますが、解像度を変更するスケーリング機能が無いというのと、DSub(VGA)入力からの変換機能はありません。

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まずはざっくりとしたインプレッション的なレビューからです。

・VC-1-SCよりも一回り小さめ
atv1.png


・接続コネクタは外側の筐体が出っ張っていて少し隠れる様になっているので保護されている感がある。
atv2.png


・DCコネクタにはロック機構は無い。
→現場で使う際には抜け防止の為に養生テープ等で固定しておいた方が良いかもしれません。
atv3.png


・LEDの実装仕様がVC-1-SCと違って普通なので状態が分かりやすい。
→VC-1-SCは奥まった所にLEDがあるので見にくいのですが、AV-5S-BDは普通に見える箇所に実装されているので、信号の認識状態が分かりやすいです。

・dip SWの先が少し出っ張っているので普通に指で操作可能。
→大抵のデバイスのdip SWは、誤操作防止の為にスイッチが出っ張っていない仕様のものが実装されていますが、AV-5S-BDは出っ張った状態で実装されているので、簡単に指で操作出来ます。
また、外側の筐体がコネクタの根本を隠す様に張り出しているので、接続作業中に誤ってdip SWを誤操作してしまう可能性も低いです。

・変換画質は良好
→VC-1-SCやDAC-70などと同品質レベルです。HDMIからSDIに変換する時の画質が悪いデバイスが世の中には結構多いのですが、AV-5S-BDはHDMIからSDIへの変換も綺麗で問題ありません。
但し、問題が無いのはプログレッシブ信号だけで、インターレース信号の扱いに問題があります(後述)

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・色味の変換解像度も高い
ダイナミックレンジの設定機能はありませんが、元の映像を問題無く綺麗に変換してくれます。
VPC-HS2STDで発生していた様な階段状過ぎる色変換現象も発生しません。

・AV-5S-BDの温度は43度。
→VC-1-SCの温度は40度なので、AV-5S-BDの方がちょっと熱いですが触れない程ではありません。
ただ、この位の温度だと他のデバイスと重ねて使ったりはしない方が良いと思います。

・電源入れてから映像が出るまで14秒
→例えば、VPC-HS2STDは9秒なのでこれはちょっと長いですね。

・HDMIを抜き差しした際の復帰時間は7〜9秒。
→VPC-HS2STDは6〜8秒なので、それと比較すると1秒位長めですが、さほど気にする仕様差ではないかと思います。
尚、入力HDMI解像度が変わった時も同様の時間がかかります。

・Frame Syncモード(デフォルト)の時の遅延は多目。
→体感だとVPC-HS2STD比で50ms〜100ms位長く感じます。
Sync ModeをOFFにすれば遅延は殆どありません。

とまぁそんな感じで、後発という事もあって、なかなか良さそうな感じではあるのですが、大きな問題がありました。

Frame Syncモードがオフの時、ノートPC(今回使用しているノートPCの内蔵液晶解像度は1920x1080で、このノートPCのHDMI出力からは内蔵液晶映像の複製が出力される様にしています)を接続すると、出力信号が1080iでネゴシエーションされてしまい、画質が低下して動きの誤差拡散処理も荒れてしまいます。

出力信号が1080iでも静止映像を見ているぶんにはあまり問題無い(それでも赤滲みが目立ちます)のですが、何かを動かすと非常に映像が乱れます。

例えば、このウインドウを・・・
atv4.png


マウスドラッグで動かすと、この様に表示が乱れます。
atv5.png


この品質はアウトですね。
インターレース信号の扱いが大分酷いです。

因みにビデオカメラをオートで接続すると、ちゃんと1080pでネゴシエーションされるので、ノートPCからの出力映像固有の症状なのかもしれません。
(使用しているノートPCは、DELL Vostro5568です)

Frame Syncモードにして、Sync Formatを1920x1080/59pにしてノートPCを接続すれば、ノートPCとの接続信号はちゃんと1080pになりますが、もし接続したノートPCの出力解像度が1920x1080以外(ex:1366x768)だった場合は、スケーリング機能は無い為、1080pに無理やり拡張されて左上スナップの黒額縁映像になってしまいます。

故に、どの様な解像度出力のノートPCを接続するかが事前には分からない場合や、複数のノートPCに差し替えられる事がある現場(大抵はそうだと思います)の場合、Frame Syncモードがオンでもオフでも困ってしまいます。

VC-1-SCやDAC-70やVPC-HS2STD等の他のコンバーターではこの様な不具合症状はなく、ちゃんと1080pでネゴシエーションされます。
AV-5S-BDは最大解像度をネゴシエーションする際のアルゴリズム(特にプログレッシブかインターレースかの判断)が不出来な様です。

因みに、Frame SyncモードにしてSync Formatを適当な値に設定した後に、Sync ModeをOFFにして、HDMI OUTに関する項目をダミー操作(別の設定にした後に元の設定に戻す)すると、なぜかInput FormatがSync Formatで設定した値になるという謎の挙動もあります。
Sync Formatの設定状態は、Sync Modeの時にだけ作用するパラメータな筈なので、この挙動はおかしいです。
(ファームウェアは最新のVersion 1.08で、ツールのバージョンも最新のVersion 1.0.0.1です)

そもそも、スケーリング機能は無いのだから、出力解像度が固定になる機能は個人的には不要だと思えます。

もしHDMI入力信号が途切れたらそれまで表示していた解像度で黒画面か最終フレーム映像でフリーズさせて、違うHDMI入力信号に変わったら、新たな解像度信号で伝送を再開してくれればそれだけで良いです。

つまり、AV-5S-BDに搭載されているフレームバッファは解像度が切り替わる時に、乱れた信号がSDIから出ない様にする為だけに使用してくれれば良く、固定解像度で出力するという機能は無くてもいいです。と言うか有ると困ります。

あと、コントロールツールでしか設定出来ないパラメータ(オーディオレベルやFrame Syncモードのオンオフ等)が結構あるのに、本体のdip SWをLOCAL側にするとdip SW側の設定だけで動作するモードになり、コントロールツール側では一切のパラメータが設定操作出来なくなります。
本来であれば、本体のdip SWをLOCAL側にした時は、コントロールツール側でdip SW以外の項目は設定操作が可能になっているべきです。

問題点をまとめると、
・1080p出力可能なデバイス(ノートPC等)を接続した際に、HDMI映像信号のネゴシエーションがちゃんと1080pになる様にして欲しい。
Sync FormatにAUTOという設定項目を新たに作って、出力が固定解像度にならない様(入力解像度と同じ)に動作する様にして欲しい。
dip SWで設定出来ないパラメータは、dip SW 10がオフ(Local)でも、コントロールツールから設定出来る様にして欲しい。
コントロールソフトのデバッグをしっかりと行い、ダミー操作で動作状態が変わらない様にして欲しい。
という事になります。

現状でこのデバイスをお勧め出来るかと言われれば、結構問題点が多く、これらの事項が改善されない限り、お勧めは出来ないですね。残念!

現在最も安価でお勧め出来る変換デバイスは、VPC-MX1ですね。

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多少予算に余裕があるのであれば、DAC-70

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もっと余裕があるのであれば、VC-1-SCですね。

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posted by dtmz at 21:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする