2019年04月19日

カナレのLANケーブルを自作する

今回は前回の予告通り、カナレ(canare)のLANケーブルを自作する記事です。

使用するケーブルはRJC5E-4P-WJです。

・仕様
移動用,カテゴリ5e,UTP,ケーブル径:7.4mm
伝送可能距離:100m(挿入損失:22.0)


【CANARE RJC5E-4P-WJ 100m】
https://bit.ly/2UtA1kE

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箱入りか、リール巻きで送られてくるのかと思ったら、まさかのガチ巻き納品でした(笑)

LANケーブルを自作する際に必要となるやや特殊な工具デバイスは以下のものです。

【ケーブル皮むき器 ジャケッパM】
https://amzn.to/2Utxkjn

ケーブルの皮むきをします。
LANケーブルは芯線が多く、外皮だけを綺麗にむくのが面倒なので、こういったものを使う事をお勧めします。
因みに刃の位置調整にはやや細めのプラスドライバーが必要になります。

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【かしめ工具 LD-KKTR】
https://amzn.to/2v94fPP

RJ45コネクタに芯線を圧着する時に使用します。

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これの「8P」側の穴を使用します。
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【LANテスター 500-LANTST1】
制作したLANケーブルが正常に導通しているかをチェックします。
https://amzn.to/2Dkq17D

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そして、使用するRJ45コネクタはコレです。
爪がアーチ状になっていて使いやすく折れにくいです。
付属のロードバー(圧着する前に芯線を通すスリーブパーツ)も穴が横一列ではなく上下互い違いになっているので、芸細な感じがします(笑)
他社同等品を選ぶ場合は、必ずロードバーが付属しているものにしましょう。ロードバーが無いとLANケーブルの自作はまず無理だと思いますので。

【Cat.5e(AWG24) NSP524 50個】
https://amzn.to/2UMLPn9

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他社同等品でもOKですが、カテゴリ5e以上で、AWG24(芯線の太さ)のものを選びましょう。

今回使用するケーブルRJC5E-4P-WJは芯線が単線仕様なので、同じケーブルを使うのであれば、単線用のRJ45コネクタを選びましょう。
このRJ45コネクタ(NSP524)は、単線・撚り線の両対応なのでどちらでも大丈夫です。

単線用は撚り線用にも使える事が多いですが、撚り線用は単線用に使うと芯線へ突き刺さる箇所への負担が大きくなるのでやめておいた方が良いと思います。

そして、 モジュラーカバーはコレです。

【VCE 10個 RJ45コネクタ モジュラーカバー 黒】
https://amzn.to/2XmZyOr

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今回使用するケーブルRJC5E-4P-WJは、外径が7.4mmあるので、モジュラーカバーは8mm位まで通せるものを選ぶ必要があります。
一般に売られているモジュラーカバーの多くは、6mmまでしか通せないものばかりなので、購入時に注意が必要です。

さて、では早速作ってみましょう。

1.ケーブルのカットとモジュラーカバーの差し込み。
数回位は失敗する可能性を考慮して、必要な長さよりも若干長め(+20cm位)にケーブルをカットしたら、モジュラーカバーを差し込んでおきます。

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2.外皮の皮むき
今回使用するケーブルRJC5E-4P-WJは、外皮が二重構造になっているのですが、まず外側の外皮だけ5cm位むきます。
ジャケッパで切れ目を入れて引き抜きます。

次に内側の外皮を1.5cm〜2cm位根本に残した状態でむきます。
この時、芯線の外皮に傷をつけない様に注意してください。
私は円周状に少し傷を入れたら引きちぎる様にしてむいています。
傷がつくとノイズ混入の原因になったり、もし中の線まで傷が入ってしまうと、特に単線の場合にそこからあっさりと割れ折れてしまう可能性があります。(プラ線は根本からカットします)

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3.ロードバーへの芯線通しと余剰部分のカット
ツイストペアになっている芯線をバラしてロードバーに1本づつ差し込んでいきます。
ロードバーには上下性がありますので注意してください)

この時、予め芯線を以下の様に斜めにカットしておくと、通す作業が少し楽になります。

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差し込む箇所は芯線の色によって決まっています。

爪を上にして端子側から見て、左から順に、

橙白

緑白

青白

茶白


の順です。
テキストで見ても分かりにくいと思いますので、ググって図のあるサイトを見つけてください(笑)

【「lanケーブル 作り方」で検索!】
https://bit.ly/2DkIxgb

差し込み終わったら根本から5mm位の位置までロードバーを持っていき、先の余っている芯線をニッパーでカットします。(ロードバーをあまり根本まで移動させてしまうと、芯線に余計な張力がかかって、かしめる際に失敗しやすくなります)
全ての芯線の切り口が一列に真っ直ぐとなる様にカットしないと圧着不良などの原因になりますので注意してください。
下の写真はあまり綺麗に揃ってないので悪い例です(笑)。
後でちゃんと揃う様にカットしています。

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4.圧着
RJ45コネクタ(ハウジング)を被せてかしめ工具で圧着します。かしめ工具の差し込み口は上下左右が決まっているので、注意してください。

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5.完成
モジュラーカバーを被せて完成です。

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もう片方も同じ様に加工したら、LANテスターで正常に導通しているかどうかを確認しましょう。

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とまぁこんな感じです。
オーディオケーブルなどと違って、はんだ付けが無いので楽と言えば楽ですね。
ただ、線数が多いという意味では面倒ではあります。
コツとしては、ツイストペアになっている芯線をほどく際に、綺麗に曲がり癖を取って変な方向に余計な張力が発生しない様にすると、かしめた際に失敗しにくくなると思います。

因みに、10m,30m,50m,70m,100mならカナレ製造品が売ってますのでこれらの長さで良いなら買う事も出来ます。
自作と比べると1.2〜2.5倍位のコストにはなりますが、メーカー製造品なので安心を買うという考え方もアリかと思います。

そんな訳で、良いLANケーブルライフを!!

※この記事は、2019.5.6
「コネクタ間隔が狭くてキツキツになるスイッチングハブ問題」
http://dtmz.seesaa.net/article/465538057.html
に続きます。
posted by dtmz at 02:35| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月18日

カナレのLANケーブル レビュー

今回は、カナレ(canare)のLANケーブルをレビューします。

LANケーブルと言えば、エレコムやサンワサプライとかの民生メーカーから出ているものが主流ですが、どうにも業務用途に使うにはイマイチなものが多いです。

民生のLANケーブルの主な不満点は以下の通りです。

・曲がり癖がつきやすく床から浮きやすい。
・シールド性能が高いものは固い。
・柔らかいものはシールド性能が低い。
・柔らかくてシールド性能が高いものは短尺製品しかない。

・折れないツメに問題がある。(エレコム)

エレコムの「爪折れ防止」仕様のLANケーブルは、長期間放置していると上方向への張力が落ちて、爪がコネクタにひっかからなくなり、差し込んでも固定できずにすっぽ抜けるという困った問題があります。
まぁこの問題は民生のLANケーブル云々ではなく、エレコムのLANケーブルだけの問題ですが。
エレコムのこの仕様のLANケーブルは、2年位前から20本位購入しているのですが、最近になって軒並みこの症状が発生していてワタシは悲しみに包まれております。。。

さて、カナレと言えば業務用途なケーブルをメインに作っている所なので、期待を込めてカナレから売られている移動用LANケーブルを何本か買ってみました。

流石に業務用途系メーカーという事もあって、ケーブル外径は最も細いものでも6.7mmあります。

仕様や触感などは以下の通りです。

型番:ETC6-*-T
移動用,カテゴリ6,STP,ケーブル径:8.6mm
採用ケーブル:RJC6-4P-SFM
伝送可能距離:100m(挿入損失:32.8)

触感:この太さにしては柔らかい方だけどまるでパイプの様。
RJ45コネクタには上下性がありますが、太いので回転させることが殆ど出来ません。
無理やり接続すると回転によって生じた負荷がコネクタにかかってしまいます。
端子もゴツイので壁コネクタやPCの様にコネクタ構造がヤワそうなデバイスには接続しない方が良いと思います。
https://www.canare.co.jp/index.php?tget=prd&tid=9_036_etc

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型番:ETC*L-M
移動用,カテゴリ5e,UTP,ケーブル径:7.4mm
採用ケーブル:RJC5E-4P-WJ
伝送可能距離:100m(挿入損失:22.0)

触感:柔らかくて取り回しも良い。ベストチョイス。
https://www.canare.co.jp/index.php?tget=prd&tid=9_036_etc

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型番:ETC*S-M
移動用,カテゴリ5e,STP,ケーブル径:6.7mm
採用ケーブル:RJC5ES-4P-BS
伝送可能距離:50m(挿入損失:44.0)

触感:柔らかさではベストだけどSTPなので環境限定
挿入損失値も大きく、最長50m迄というのがネック。
JJで延長したりするシチュも考慮すると実質30m位までしか使えないと考えるべきかなと。
https://www.canare.co.jp/index.php?tget=prd&tid=9_036_etc

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因みに今回、比較対象用に移動用ではなく固定配線向きの同社ケーブルも1本買ってみました。

型番:NC5E-*A
固定用,カテゴリ5e,UTP,ケーブル径:5.2mm
採用ケーブル:RJC5E-4P
伝送可能距離:100m(挿入損失:22.0)

触感:やや細いが硬くて曲がり癖もつきやすい。でも安い。
https://www.canare.co.jp/index.php?tget=prd&tid=9_036#cat5e

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因みに一番上のETC6-*-T以外は、RJ45コネクタの爪はアーチ状で折れにくくなっています。

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また、芯線は横一列に並ぶのではなく、上下に互い違いに配置されています。

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そんな訳で、結論としては、上から2番目のETC*L-Mが私的にはベストチョイスとなりました。

ただ、ETC*L-MはRJ45端子付きの完成品ケーブルとしては、長さのバリエーションがあまりありません。

そんな訳で、次回はETC*L-Mに採用されているケーブル(RJC5E-4P-WJ)を使った自作ケーブルの話をします!
posted by dtmz at 06:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする