2019年06月08日

DeckLink Quad HDMI Recorder レビュー

今回はBlackmagic designDeckLink Quad HDMI Recorderをレビューします。

【Blackmagic Design DeckLink Quad HDMI Recorder】
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これは4つのHDMI入力を備えていて、あたかも4つのキャプチャカードであるかの様に動作するというシロモノです。

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このテのものは、以前にAJAの「KONA HDMI」というのを入手した事があったのですが、KONA HDMIはファンがやたらとうるさかったり、HDMI入力の認識動作が不安定だったりしていたので、DeckLinkに対してもちょっと警戒気味です。

「AJA KONA HDMIはOBSやXSplitで使えるか?」
http://dtmz.seesaa.net/article/463231301.html

早速、ボードをPCI-Expressに差し込んでOSを起動してドライバをインストール。とここまでは難なく進みました。

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因みにこのカードは、8レーンGeneration 3で、スロット的には、PCI Express x8かx16じゃないと使えませんので買う前にこの仕様を満たすスロットに空きがあるかどうかをチェックしておく必要があります。
まぁ大抵のマザーボードのPCI Express x16なら大丈夫だとは思いますが。

心配していたファンの音も結構静かです。これならCPUファンや電源ファンの方がうるさいですね。
KONA HDMIは、1Uラックマウントサーバーの様にうるさかったからなぁ・・・(遠い目

そして、設定ツールのDesktop Video Setupを起動。
とは言え、このツールでやれる事はあんまり無いのですけども。
見た目にちゃんと4つのカードとして認識されているという事が分かって安堵するといった位でしょうか。

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一応、Status Reportというのをhtmlで出力する事が出来る様になっています。

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リンク速度は、8Gbpsのデバイスが4つなので合計32Gbpsです。
USB3.0が1ポートで5Gbpsですから、それと比較するとだいぶ早いです。

OBSからは専用のデバイスグループ「Blackmagic デバイス」として追加します。

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「デバイス」で4つあるうちから1つのHDMI入力を選択

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映像接続は「HDMI」のみ。音声接続は「Embedded」のみ。
モードはAutoか手動で多くの中から選べます。

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「FCとLFEを入れ替える」は5.1chなどの設定(FCはFront Centerチャンネル。LFEはLow Frequency Effect(.1chの低域効果音チャンネル))
「バッファリングを使用する」はとりあえずデフォのオフ。
問題があればオンにすればいいのかなと。
他のキャプチャデバイスの時は「自動検出」がデフォですね。

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まずはカメラ映像

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これは問題無く認識されました。が、PC映像が認識されません。
ウチの場合、PC映像は間にスケーラーやスプリッタなど様々なデバイスを挟んでいるのですが、どうやら相性問題が発生する様です。この辺、流石Blackmagic Designと思いますね。悪い意味で裏切りませんw

調べた所、最終段に挟んでいるHDMIスプリッタが原因でした。
このHDMIスプリッタ(2出力タイプ)だとダメですね。
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他のHDMIスプリッタであれば、とりあえず映像は認識されました。

あと、多くのノートパソコンに採用されているであろう1366x768の解像度には対応していませんので、そういった信号に対応する為には、前段にスケーラーなどを挟んで対応解像度(1080p,720p)に変換する必要があります。

そんな訳で、4入力全てを使用した状態です。
(顔にぼかしを入れています)

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(映像は外部スプリッタを入れて4つとも同じ信号を入力しています)
ドロップフレームもなく、問題なくキレイに取り込めてます。
コネクタを抜き差ししても他の入力の映像が寸断する事はありません。

因みにDreCapなどでは可能だった同じキャプチャデバイスを複数のシーンに追加する事は出来ません。
貼り付け(複製)はNGだけど、貼り付け(参照)ならOK

この為、以前はシーン別に違ったフィルタをかける事が出来なかったのですが、現在のOBSにはグループ機能があるので、これにフィルタをかける事でこの問題を回避出来ます。

そして、今回のハイライトとも言うべき、オーディオエンベデットを検証します。
コレが最も懸念している部分で、Blackmagic Design製品は、オーディオエンベデットの処理が非常にハナクソで、これまでに幾度も酷い目にあっているのです。

音声を認識させる方法は「Blackmagic デバイス」に付随する音声として認識させるか「音声入力キャプチャ」として認識させるかの2通りがあります。
どちらも音声自体は認識するのですが・・・

後者の音声入力キャプチャとして認識させる方法だと、映像とのズレが結構発生します。
0〜500ms位発生します。しかもOBSを起動させる度にズレ幅が違うので、オフセットをかけて補正する事も出来ません。

その為、音声入力キャプチャとして認識させる方法は使えませんので、消去法的に「Blackmagic デバイス」に付随する音声として認識させる事になります。これなら映像とのズレは発生しません。

私の場合、OBSでは蓋画像の時は音が出ない様にして、カメラの時は音が出る様にするといった設定にして配信を行っているのですが、蓋画像の時も音声を保険的にSound Forge(Pro10)で収録しておくという事もやっています。
ところが、Sound Forgeでの認識に問題がありました。

オーディオのプロパティで見ると4つのオーディオ入力として認識されているのですが、一旦OKで閉じて再度開くと何もデバイスが表示されないというバグが発生します。当然録音も出来ません。

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どうやら、Sound Forge側での音声入力デバイスを認識する時に、デバイス名が長すぎて支障をきたしている様です。

デバイスの表示順的には、上から順にHDMI4,2,3,1となっているみたいなので(根拠はOBSの「音声入力デバイス」として追加しようとした時に表示される順番)、一番下のステレオペアだけをオンにして、他はオフにして、OKをクリックすると、HDMI1入力1のエンベデットオーディオを認識出来る様になります。

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もしくは、Windowsのサウンドのプロパティ使いたいHDMI入力を「既定のデバイスとして設定」しておいて、Sound Forgeでは「オーディオデバイスの種類」を「Microsoft サウンドマッパー」にしておくという方法でも認識させる事が出来ます。

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HDMI1入力以外のエンベデットオーディオをSound Forgeに認識させたい場合は、後者の方法しかありません。多分。

あと、Sound Forgeだけを起動させても音声は認識されません。
OBSと同時起動して、OBSで「Blackmagic デバイス」としてソースに追加されている時だけ、Sound Forge側でも音声が認識されます。

どうやら映像キャプチャデバイスとして動作している時じゃないと、音声入力も動作しない様になっているみたいです。
その為、音声入力デバイス単体としては動作させる事は出来ません。

音声入力キャプチャとしてソースに追加した時のズレの件も、この映像キャプチャデバイスとして動作させてないと音声入力認識も行われないといった機能仕様の件もそうですが、USB3.0のUVC,UAC仕様のキャプチャデバイス(例:AJA U-TAPやアイオー GV-HUVC)では発生しない問題です。
この悪い意味でユニークな挙動は、Blackmagic designらしいと言えばらしいですね。

ところで、Blackmagic製品はどれも大概、HDMIのオーディオエンベデット信号の認識の許容性が狭く、苦労するのですが、今回も同様に苦労しました。
特に前段にHDMIスプリッタを接続した時に、音声を認識しない事が多いです。

今の所、KanaaN(もう売ってない金属筐体の2K2出力のやつ)、eSYNiC(2K2出力)、GLAVCOM IM-FSX911-2、サンワラプライ 400-VGA003なら問題なく音声も認識されましたが、STAR JOINING(4K2出力)、AstroAI(4K2出力)、ELEVIEW(4K2出力も4K4出力も)、Portta(2K8出力)だと認識されませんでした。

・DeckLink Quad HDMI Recorderがオーディオエンベデット信号として認識する信号を出力するHDMIスプリッター
【eSYNic(2K2出力)】
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【GLAVCOM IM-FSX911-2】
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【サンワラプライ 400-VGA003】
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因みに上記の後者2機種については、国内メーカー品なのでHDCPは外れません。
その為、HDCPを外さないといけない状況が発生する可能性がある現場では使えませんね。
まぁあまりそういうシチュは多くはないと思いますが。
HDCPの件以外にも、相性問題対応用に、複数のHDMIスプリッタを現場に持ち込んでおく事は必然かもしれません。

そんなこんなで結構問題も多く苦労しましたが、回避方法も分かったので、何とか使えそうです。DeckLink Quad HDMI Recorder

相性問題や仕様制限は激しいですが、DreCapの様にメモリリークが発生してブルーバックが発生したりする事はありませんし、sknet MonsterX U3.0RやAVerMediaのUSB3.0キャプチャデバイスみたいに、USBコントローラーチップとの相性問題が発生して、伝送が寸断したり不安定になったりする事もありません。
そういった意味では、DeckLink Quad HDMI Recorderは動作が安定していると言えるのかもしれません。

そんな訳で、DeckLink Quad HDMI Recorderをお勧め出来るか出来ないかと言われたら、このテのデバイスの扱いにそこそこ詳しい人であれば、お勧め出来ます。
価格的にはキャプチャデバイスを4つ買うのと大差ありませんが、1枚にまとまっているので、現場で接続ケーブルなどがゴッチャになりにくいというメリットは大きいです。
また、ケーブルノイズが起因の伝送トラブルが発生しにくいというのもメリットですね。

もし、キャプチャデバイスを使うのは初めて!という様な人であったなら、ちょっとお勧めは出来ません。そんな感じでございます。

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そういった初心者的な方には、多少映像品質は劣りますが、GV-HUVCを複数接続するという手段をお勧めします。
私が試した範囲では1つのUSB3.0ポートにハブを繋いで3つまでは同時使用出来ています。
(4つ使いたいのであれば、4つめを別のUSB3.0ポートに接続すれば使えます

【I-O DATA GV-HUVC USB接続 HDMIキャプチャー】
https://amzn.to/2z5VO9G

ではまた次回!
posted by dtmz at 05:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする