2014年03月18日

eneloop proはアルカリ乾電池よりも持たない事がある

巷では
「eneloop proは素晴らしい!アルカリよりも持ちがいい!」

という記事ばかりが目に付くが、実際の所はどうなのかを試してみた。

ただ、定説としては、モータ駆動させる様な用途の場合は、eneloop proが有利で、電球を点灯させたりする様な用途の場合は、アルカリの方が有利らしい。

私の場合、使用時間がシビアな用途はワイヤレスマイク位しかないので、実際にそれで試してみた。

ワイヤレスマイクは、LINE6のXD-V35のラベリアマイク。
いわゆる、2.4GHz帯を使用したデジタルワイヤレスピンマイクだ。

v35.png

アルカリ乾電池は、上海問屋(ドスパラ)で売っている8個100円のもの。

dosp1.png

eneloop proは2世代あって、旧タイプの2400mAhのものと新タイプ2450mAhのものがある。
ただ、見た目はそっくりな為、混ぜて使う可能性を加味して、今回は旧タイプの2400mAhのものを使用した。

ene1.png

これを電波状態が悪い場合と良い場合で持ち時間を実測してみた。

まずは電波状態が悪い場合の方から。
トランスミッタとレシーバーの間にドアを2枚隔てさせて、数秒に1回位の頻度で電波が途切れる状態でやってみた。
電波状態の悪さ具合によって違いが出ると思うので、置く場所を少し変えて2回計測してみた。
(単位は、時:分:秒)

【電波状態が悪い時 一回目】
アルカリ 6:22:11
eneloop pro 4:54:8

【電波状態が悪い時 二回目】
アルカリ 7:36:56
eneloop pro 10:33:51

特筆すべきは一回目のeneloop proの結果だ。
ちょっとにわかには信じがたい結果が出ている。
因みのこの一回目は約1年間半分位放電させたまま使わないで放置していたeneloop proに、今回の実験を行う直前に追加充電したものを使っている。

いわゆる長期放置の不活性化によって、強くメモリー効果が出てしまったのではないかと推測される。

アルカリの方は一回目と二回目の差異は環境による誤差という事で理解して良さそうである。

次に電波状態が安定している場合。
トランスミッタとレシーバーの間にドアも何も挟まず、直線距離で約3mの距離に置いてやってみた。

【電波状態が安定している時】
アルカリ 8:03:45
eneloop pro 9:32:32

アルカリ電池の方はやっとワイヤレスマイクのカタログスペック通り、8時間もった。
eneloop proの方は、電波状態が悪い時の二回目の計測結果に近い。

今回の結果から、アルカリを使用した場合、電波状態の善し悪しによって2時間程度の差異が出る事が分かった。(電波状態が悪い時の方が早く消耗する)

しかしながら、eneloop proの方は電波状態が悪い時の方が長持ちしたり、長期保管後の使用で半減してしまうなど、非常に使用時間が安定しない

こんなに動作時間が安定しないのであれば、業務にeneloop proを使うのはリスキーな気がする。
毎日の様に使うのであればメモリー効果も発現しないので問題無さそうではあるが。

ステージイベントやトーク番組では、基本的に電池を交換する様なタイミングが無い事が多いので、とにかく長持ちする乾電池がありがたい。
ただ、長持ちという事で言えば、リチウムイオンタイプの乾電池が最も有利なのは明白で。
用途にもよるが、少なくともアルカリ乾電池の1.5倍以上は長持ちする。

とは言え、ぶっちゃけリチウムイオン乾電池は使い捨てだし値段も高い
リチウムイオン乾電池は一本320円位する。
上海問屋のアルカリ乾電池が一本12.5円である事を考えると、25倍の価格差だ。
予算が有り余っているイベントならまだしも、この価格差は流石に無視出来ない
(予算が有り余っているイベントなんて聞いた事も体験した事も無いので、節約姿勢が基本ですね)

イベントで使用する場合、本番の時間だけではなく、当然リハーサルで使用される時間もある。
理想はリハーサルや本番で使う時だけスイッチOnにする事だが、そういう事を指示すると何人かは必ず絶対にスイッチを入れ忘れてステージに出てしまう。これは経験則的に絶対に発生する!

ステージに出る演者さんが控え室や舞台袖に居て出番待ちをしている様な時は、ステージに出た時の事で頭がいっぱいになっているので、電池の事まで頭が回らないものなのだ。
その場合、スイッチを入れ忘れてしまった演者さんのせいではなく、そこまでフォローしきれなかったPAスタッフの責任だと思う次第。

なので、リハーサル開始から本番終了までずっとOnにしっぱなしにしておいて、音はPA卓の方でミュートしておくというのが理想的だ。

大体、リハーサルは本番と同じ位か2倍位の時間が割り当てられているイベントが多いので、例えば2時間のイベントなら6時間は電池がもって欲しい所。

上の実証結果から、アルカリなら6時間は持つけども多少ギリギリ感は否めない。
となると、やはり確実なのは、リハーサルが終わったら本番で使う為に電池は新品に交換するのが良い。

大体、客入れが1時間位はある事が多いので、その間になら電池交換出来る隙も確保出来る。
そのままスイッチOnにしっぱなしにしていても、余程長いイベントで無い限り、本番中に電池が切れる心配は無いだろう。

以上の事から、私の場合は、リハーサルではeneloop proを使って、本番ではアルカリを使う事にしている。

充電池の類いはうっかり充電し忘れていたとか、充電させて持って来る時や保管する時に金属部分に触れて放電してしまう等のトラブルも可能性として無くはないが、リハーサル用途なら最悪そんなトラブルがあってもまだ許される。

本番は包装ラッピングを剥がしたばかりの新品アルカリ乾電池を使用するのが確実だし精神衛生上も宜しい。

と言う訳で結論として、

電池交換が出来ないイベントや、電池切れが絶対に許されない様なイベントの本番で、ワイヤレスマイクにeneloop proは使わない方が良い。

という事になるのであった。
posted by dtmz at 10:59| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>リチウムイオンタイプの乾電池が最も有利なのは明白で
>リチウムイオン乾電池は使い捨てだし値段も高い。
>リチウムイオン乾電池は一本320円位する。

リチウムイオン電池ではなく、リチウム電池ね。
リチウムイオン電池と言うのは、携帯電話やノートPCなどに使われている蓄電池ね。
Posted by リチウム電池 at 2014年06月03日 12:41
明らかにその不安定なエネループプロは傷んでいます。この手の実験をするなら、実験前に、コンディション良好な電池であるという確認は必須です。半年間放置していた電池をいきなり引っ張り出してきて使うなど、比較も何もありません。
Posted by こん at 2014年08月15日 05:28
コメントありがとうございます。

長期使わなかったeneloopを使う際には、
追加充電はせずにほぼ完全に放電→充電させてから使った方が良さそうですね。
(実際、その後はそれなりにちゃんと使えています)
Posted by 管理人 at 2014年08月15日 06:37
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